月とバイオリン
「ただあなた絡みだと思ったんじゃないかしら。リースがそんな真似をするなら当然、と思って」

「じゃあメアリーが、私があそこに居ると思ったのね」

「メレディスも考えていたかもしれないけれど」

「お部屋で会った時にやっぱりと言ったわ。半ば予想していたことだったということ? 私がウィルに会いに行くことって」

「そうね、ずいぶん気にしていた様子だったし」

「話をした時に教えてくれたこと以上に、ウィルの事情については知っていたんでしょ? 違う?」

「えぇ」

「何に頷いたの?」
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