月とバイオリン

「日も浅いのに、誰もが簡単に過去に埋めてしまったんだ。悲しんでいることはわかる。あぁ、そうなんだろう。誰でもそれぞれに悲しむものだ。彼らの悲しみもまた、僕にはわからないものなんだろう。だからお互い様だと、君はそう言いたいんだろう? そんなことはわかっている。だから。僕は弾いているだけだ」
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