先生、あなたのことが好きでした。



  バレンタイン当日。

  あたしは紙袋に大量のパウンドケーキを入れて、いつもより念入りに髪を整えた。

  制服も、いつもより乱れを気にした。

  喜んでもらえるかな?

  期待と不安が半分ずつあって、変な感じ。

  心臓をドキドキさせながら、塾のドアを開けた。


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