病みに恋
りるさんはすばやく手当てしてくれた
「終わり」
「ありがとうございます」
そう言うと肩をもたれ、りるさんの方に
向けられた
絡みあう視線
今日自分がしたことに目を背けたくなって
視線をずらす
「ちゃんと目見ろ」
恐る恐る見るりるさんの瞳
こんな私をりるさんは見てくれている
「ごめんな」
「ぇ?」
「俺が原因だろ?こんな傷までつけさせた」
「違う、あたしが勝手にやったこと。
あたしが弱い人間だから、だから...」
「もう言わなくていい」
自然と流れた涙をりるさんの指が
拭き取ってくれた
「俺んとこ戻っておいで?」
優しく言うりるさんに自然と頷く自分がいた