病みに恋




制服もなにもかもりるさんが用意
してくれた

緊張で小さく震える私の手を大きくて
温かいりるさんの手が握ってくれた

りるさんの車で送ってもらって、私は
第一歩を踏み出した

髪は金髪のまま、薄くしたつもりだけど
周りから見たら濃い化粧

閉じることなく輝くピアスだらけの耳

誰よりも短いスカート

ボタンを開け、着こなした制服

そんな私は通りすがる人達の目をひいた


怖くない。1人じゃない

心で何度もつぶやいた

教室についても、私を見て友達と噂する
女子、ガン見してくる男子、

すべてに苛々した


教室で誰のかもわからない椅子に座っている
私のところに先生がやってきた

生徒指導室につれて来られた


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