病みに恋
「角谷蘭さんですよね?警察まで
ご同行お願いします」
ただでさえりるさんがいなくなって
心が不安定なのにそんなこと言ってくる
警察にひどく苛ついた
何も言わない私を無理やり連れて行こうと
する警察に
涙混じりの震えた声で精一杯抵抗した
行こうとしない私に警察は言った
「三浦りるさんの件です」
「りるさん、どこにいるの?警察にいるの?
ねえ教えてよ、警察でしょ」
興奮を押さえられず質問ばかり繰り返す
「署で詳しくお話します。とりあえずご同行
願います」
現実を見ることは、事実を知ることは怖くて
仕方なかった
でもこんな別れはいやだ
私は行くことを決めた
床に座りこむ私に警察の人は手を差し伸べて
くれたけど自分1人の力で立ち上がった
りるさんに貰った手紙を持って