15才



「 なに、されたんだ 」


そう問うと深い黒の瞳が滲んで揺れて、一筋、また一筋と涙を流した


彼女の表情は変わらない
ずっと瞳の奥で何かを捉えて放さない

何があったかは断固として言いたくないらしい
そう諭した俺はそれ以上を訊くのをやめた






「 ………………抱いて 」



彼女はそうぽつりと呟いた



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