恋合わせ -私じゃ…ダメなの?-
でも、その気概が、逆にプレッシャーになったのか、何度やっても制限時間ギリギリでしかクリアーできなくて……。
結果、新人二十数名の中からあたしを含めた四人だけが成績下位者として、他の人たちとは別の作業の担当にされることになった。
あたしたち四人が担当したのは、すでに組み立てが完了し、出荷直前のデジカメ本体に傷や汚れがないか、またきちんとフレームに画像が写るか、ストロボが発光するか等をチェックする検品作業。
四人とも最初は黙々と作業を続けていたんだけど、そのうち単純作業に飽きてきて、やがて四人は女二人と男二人とに分かれておしゃべりをしはじめた。
会社の人たちも作業が単純なものだけに、眠気防止なんかの意味も込めて、多少のおしゃべりは容認しているみたいだった。
あたしの話し相手になったのは“星野美幸”という、おっとりしたしゃべり方をする、なんか癒し系な感じの22歳の女の人。
この人も、ただ今、オトコと同棲中で、お互いのオトコに対する不満話なんかで…、
「うんうん、分かる分かるぅ♪」
…みたいな感じで、けっこーイキナシ意気投合してしまった。