恋合わせ -私じゃ…ダメなの?-
だけどハナシを聞いてるうちに星野さんのカレシのほうが、明らかにあたしのカレシよりやさしいことが分かった。
例えば星野さんが風邪をひいたとき、彼女のカレシは病院まで連れて行ってあげたっていうのに、あたしが風邪をひいたとき、良樹はあたしを放置していた。
それどころか、熱出してフラフラで、咳だってゴホゴホしてるのに、それでもあたしにごはんを作らせたし。
お湯を入れるだけのカップめんさえ自分じゃ作らないダメダメ男。
最初はお互いのオトコの話をしていたつもりが、いつのまにか星野さんとカレシの“おのろけ話”を聞かされるハメになってたし、なんだか遠まわしに見下されてるような気がして正直だんだんハラが立ってきた。
「ところで、訊いていいかな…?」
「え?なに?」
「その目のまわりの内出血、もしかしてオトコに殴られた跡だったりして…?」
「…!」
今朝、勤務初日にして遅刻しそうになるほどメイクに時間をかけたのは殴られた跡を隠すためだったんだけど、意味なかったみたい。
「…なんか、あたしがココで働くのに反対しててさ、今朝、引き止めるのを無視して出掛けようとしたら、思いっきりグーで殴られた」
例えば星野さんが風邪をひいたとき、彼女のカレシは病院まで連れて行ってあげたっていうのに、あたしが風邪をひいたとき、良樹はあたしを放置していた。
それどころか、熱出してフラフラで、咳だってゴホゴホしてるのに、それでもあたしにごはんを作らせたし。
お湯を入れるだけのカップめんさえ自分じゃ作らないダメダメ男。
最初はお互いのオトコの話をしていたつもりが、いつのまにか星野さんとカレシの“おのろけ話”を聞かされるハメになってたし、なんだか遠まわしに見下されてるような気がして正直だんだんハラが立ってきた。
「ところで、訊いていいかな…?」
「え?なに?」
「その目のまわりの内出血、もしかしてオトコに殴られた跡だったりして…?」
「…!」
今朝、勤務初日にして遅刻しそうになるほどメイクに時間をかけたのは殴られた跡を隠すためだったんだけど、意味なかったみたい。
「…なんか、あたしがココで働くのに反対しててさ、今朝、引き止めるのを無視して出掛けようとしたら、思いっきりグーで殴られた」