恋合わせ -私じゃ…ダメなの?-
良くいえば“鋭い感じ”、悪くいえば、ちょっと“キツイ感じ”のまなざしが印象的。
ハッキリいって、最初は怖そうなヒトだと思ったし、彼の担当はイヤだと思った。
でも今は彼の担当になったことをラッキーだと思ってる。
そして二週間で彼の前から去らなければならないことをアンラッキーだと思ってる。
でも、彼の思いがけない一面を知ってからというもの、彼に対してフツーに接することができなくなってしまったあたしは…、
“なんか話しかけよう”
…って思いながらも逆に意識しすぎて、ひと言も話せないまま、火曜日が過ぎ、水曜日も終わってしまっていた――――
「コレ、どうなんですか……?」
木曜日になって、あっさりと話しかけてきたのは彼のほうからだった。
「…!」
あたしは一瞬、自分の耳をうたがった。
まさか彼のほうから話しかけてくれるとは思ってもみなかったからだ。
「え…どれですか?」