恋合わせ -私じゃ…ダメなの?-
でも、いざとなると渋谷祐二のそばにいたいという気持ちが完全に“逆走”して、彼から遠く離れた席で星野さんとひたすらどうでもいい会話をし続けてしまったあたし……。
それでも彼に少しでもアピールしたくて、二次会のカラオケ屋さんでは、久しぶりにカラオケを歌ったんだけど、自分でも…、
“あたしって、こんなだっけ……”
…ってビックリするほどの音痴っぷりで、あたしが歌い終わるとほぼ同時に席を離れた眞鍋さんの後を追うように、渋谷祐二も席を立ってしまった。
あたしは思った…、
“トイレかな? トイレなら待ってればまた帰ってきてくれて逢えるけど、でも、もし家に帰るつもりなら……もう、あたし、渋谷くんとは逢えなくなるのかもしれない……”
…って。
そして思った…、
“そんなの……ヤダ”
…って―――――
カラオケの部屋を出た渋谷祐二の後を追ってあたしも部屋を出ることにした。
廊下の向こうのほうに眞鍋さんと並んで歩く彼の背中が見えた。
それでも彼に少しでもアピールしたくて、二次会のカラオケ屋さんでは、久しぶりにカラオケを歌ったんだけど、自分でも…、
“あたしって、こんなだっけ……”
…ってビックリするほどの音痴っぷりで、あたしが歌い終わるとほぼ同時に席を離れた眞鍋さんの後を追うように、渋谷祐二も席を立ってしまった。
あたしは思った…、
“トイレかな? トイレなら待ってればまた帰ってきてくれて逢えるけど、でも、もし家に帰るつもりなら……もう、あたし、渋谷くんとは逢えなくなるのかもしれない……”
…って。
そして思った…、
“そんなの……ヤダ”
…って―――――
カラオケの部屋を出た渋谷祐二の後を追ってあたしも部屋を出ることにした。
廊下の向こうのほうに眞鍋さんと並んで歩く彼の背中が見えた。