恋合わせ -私じゃ…ダメなの?-
“やっぱり帰るつもりなんだ!”
あたしは慌てて駆け寄ると眞鍋さんに言った、
「もう帰るの…?」
「うん。俺は飲んじゃったけど、渋谷くん、“しらふ”だから、彼のバイクに乗っけてもらって家まで送ってもらうんだ」
「渋谷さん、あたしも送って」
そう言えたら、どんなにいいだろう。
「眞鍋さんたち話があるみたいだから、俺、先に外に出て待っときます」
そう言うと渋谷祐二はカラオケ屋さんの外に出て行ってしまった。
「ア…」
そして取り残されるあたしと眞鍋さん。
ひょっとして眞鍋さんが気を利かせてお膳立てをしてくれたのかもしれない飲み会を、まったく有効に活用できなかった自分のバカさかげんにあたしはほとほと呆れ果てた。
「奈央ちゃん、今日ずっと部屋の隅っこにいたよね? ダメじゃん。こんなときこそ、前に出て渋谷くんにアピールしなくっちゃ」
「何度か隣りに……せめて近くの席に行こうとはしたんだけど……でも、どうしてもできなくて……」
あたしは慌てて駆け寄ると眞鍋さんに言った、
「もう帰るの…?」
「うん。俺は飲んじゃったけど、渋谷くん、“しらふ”だから、彼のバイクに乗っけてもらって家まで送ってもらうんだ」
「渋谷さん、あたしも送って」
そう言えたら、どんなにいいだろう。
「眞鍋さんたち話があるみたいだから、俺、先に外に出て待っときます」
そう言うと渋谷祐二はカラオケ屋さんの外に出て行ってしまった。
「ア…」
そして取り残されるあたしと眞鍋さん。
ひょっとして眞鍋さんが気を利かせてお膳立てをしてくれたのかもしれない飲み会を、まったく有効に活用できなかった自分のバカさかげんにあたしはほとほと呆れ果てた。
「奈央ちゃん、今日ずっと部屋の隅っこにいたよね? ダメじゃん。こんなときこそ、前に出て渋谷くんにアピールしなくっちゃ」
「何度か隣りに……せめて近くの席に行こうとはしたんだけど……でも、どうしてもできなくて……」