恋合わせ -私じゃ…ダメなの?-
何ヶ月ぶりかで再会したっていうのに、スイミングスクールの人たちはみんな懐かしい笑顔であたしのことを暖かく迎えてくれた。
おまけにココを辞めてしばらく経つのに、まだあたしのことを“夏目先生”なんて呼んでくれるし。
「ね? 久しぶりにちょっと泳がせてもらってもいいかな?」
「いいけど、先生、水着は?」
「持ってきてるに決まってんじゃん♪」
「ジャボーン!」
水着に着替えたあたしは早速プールに飛び込んだ。
「気持ちいい~っ♪♪」
それからしばらくは時の経つのも忘れて、あたしは無心に泳ぎ続けた。
ヤッパ泳いでいると気分が落ち着くし、なんか精神的にも癒されるような気がする。
きっとお母さんのおなかの中にいたときも、こーいう感じでプカプカ浮かんでいたんじゃないかな。