放課後ドロップ
「あー…、取り合えず、気持ちはありがとう」


 少しめんどくさそうな、
 でもちゃんと彼女に対しての感謝の気持ちが篭った、
 矛盾した声。


「俺ね、好きな子ってか気になってる子がいんだよね」


 今までの会話の時よりも少し大きなへらっとした声が、
 夕日のオレンジをこぼした廊下に響く。
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