放課後ドロップ
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怖い、夢を見るときがある。
週に一度は必ずといっていいほどその夢は私を蝕む。黒い影を忘れないようにと何度も何度も。
いつから見始めたのかなんて、忘れてしまった。小学高学年が最盛期だった気がする。そこから少しずつつだけれど落ち着いて今のように週一だけ現れるようになった。それまでは毎日だったように思う。
だからこそ、眠ることが怖くていつも寝不足だった。忘れてしまいたい真っ暗な時代だ。
けれど今でもその時の名残なのかあの時に眠れなかった不足分を補うように強い眠気が襲ってくるときがある。といっても当然か。今も週一の頻度でその夢を見ているのだから。
案外彼と居るときに眠気が来ることが多いのだ。どうしても安心してしまう。それでいいと思った。彼も特に何を言うでもなく笑って、いいよ、といってくれていたから。
それでいいと、思ってしまっていたのだ。
だから、突然壊れてしまった関係が、どうなるかなんて考えようとも思えなかったし、このまま消えてしまうのだと思った。
初めて壊れたのは、彼の一言だった。
「俺、このままだと何にも変わらない気がするんだよね」
「え?」
はじめ、何のことを言っているのか、わからなかった。