暁に消え逝く星
茂みの奥を抜けて、中庭のちょうど裏側にあたるところに、地下へと通じる階段がある。
入り口のすぐ脇のランプに素早く火を灯すと、女は先を急いで階段を下りた。
扉を開け、中に入る。
どうやら何かの作業小屋らしい。
「ここは音が洩れないようになっているから声を気にしなくても大丈夫。さあ、はやく入って」
男は中に入った。
女は入り口の脇の作業台にランプを置き、扉を閉めた。
そうして振り返るなり、
「リュマは、元気なの!? 何度手紙を送ってもこの半年返事が来なかったわ。あの子に何かあったの!?」
そう聞いた。
「どういうことだ? 返事を出さなかったのは、お前の方じゃないのか? リュマは何度手紙を出しても返事が来ないと、会いにいっても取り次いでももらえないと言っていたんだ」
「何ですって!? そんなはずはないわ、お金と一緒に、毎月ちゃんと手紙を書いて送ったわ。ここを動けないから、いつもカリナに頼んで――」
女の美しい顔が強張った。