妖怪のアイツと人間の私 ~夏空に想いを~
「舞佳は天国にいけたの?…最後、痛い思いしてなかった?」
舞佳ちゃんと同じ、純粋な瞳をしながら聞いてきていた。
「うん。幸せそうに笑ってたよ」
「…っうう………」
私の言葉を聞いたら堪えきれなくなったのか大樹君は泣いてしまっていた。
「大樹君…舞佳ちゃんの事、忘れないでね。
将来、違う女の子を好きになって結婚しようと舞佳ちゃんを好きになったことを…一緒に遊んだこと、忘れないであげて」
大樹君の涙を手で拭ってあげながら言うと
「うん!…俺は舞佳のお婿さんになるって誓ったんだ。だから一生舞佳の事、忘れない」
「―………うん」
大事な人を亡くし残された人は大きな悲しみを背負う…
けどそれは人を強くさせるものでもあるかもしれない。
じゃあ私はどうなんだろう。
前に進めない私は…。