妖怪のアイツと人間の私 ~夏空に想いを~
今更ながら自分の今朝の行動を後悔している。
まさか瑰竜の知り合いだなんて思いもよらずあんな事をしてしまった…
ああ…―。あの時に戻れるものなら戻りたい。
半泣き状態のまま突っ立っていたら…
「瑰竜。自分の部屋に戻っとけ」
「なっ何でじゃッ!!?彩花はわしの話し相手なのじゃぞ!」
ちょっと待ってよ…
いきなり二人っきりはまずいでしょ!?
彼の考えの意図が理解不能で私も瑰竜も困惑していたが、
瑰竜は魄弥に逆らえないのか暫くしてシュンとうつむき分かったと呟くとその場から離れて行ってしまう…
置いてかないでーッ!!!
心の叫びは誰にも聞こえる事はなかった。
「いつまでそこに立ってるつもりなんだよ。早く入れ。」
不機嫌さが増してそう言う魄弥。
これ以上怒らせまいと部屋の中へと移動し襖を閉めた。