妖怪のアイツと人間の私 ~夏空に想いを~
自嘲しながら再びベッドに寝転び腕で目元を隠す。
「本当やだ。っ…死にたい…ッ」
自分が惨めで弱くて、醜くて、悔しくて思わず本音がでた。涙も。
「彩花…」
そんな私に心配そうに声をかける瑰竜。
握られた手は冷たかった。
その冷たさが私に落ち着きを取り戻させ涙もひいていった。
「…ごめん。大丈夫だから」
完全に涙がとまると私は起き上がり瑰竜の頭を撫でてあげた。
「本当か…?」
それでも私のことが心配 なのか瑰竜はジーっと見上げていた。
「うん。それで…えーっと…ここは?」
何度見渡してもどこか分からなくて聞くと魄弥が答えた。
「俺の屋敷だ。あそこからここへ運んできた。」
…そっか。あの時助けてくれたのは魄弥だった。
「助けてくれてありがとう…」
「ああ」