妖怪のアイツと人間の私 ~夏空に想いを~
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水玉模様の傘をさしながら歩く通学路。
最近は降らなかった雨が 今日は私の傘にうちつけていた。
それは何かの序章であるかのように…―
所々、水溜まりができていてそれをかわしながら歩いていると
「彩花!」
「瑰竜。…ってずぶ濡れじゃないッ!?」
瑰竜が林からぬっと出てきたかと思うと頭から足までずぶ濡れで急いで鞄からタオルを取り出す。
「何してるのよ…風邪でもひいたらどうするの」
…ん?妖怪でも風邪というものにかかるのだろうか…?
素朴な疑問に首をかしげていたがそんな場合じゃないと瑰竜を傘の中に入れさせタオルで拭いてあげた。
周りから見れば私は宙にタオルを振り回しているだけなのだろうが…
「彩花も魄弥もわしをガキ扱いしよって…」
「魄弥が…?」
意外だ…。こんな風に魄弥が瑰竜を世話するのだろうか…