妖怪のアイツと人間の私 ~夏空に想いを~


「私なんかなんて自分を見下す言い方をするな…

彩花はわしの大切な友達じゃ!」



「…………。」



真っ直ぐすぎる瑰竜の純粋な瞳に目を背ける…


ある程度瑰竜の体を拭き終わった私はタオルを鞄へと直した。




「彩花?」


「…………私は…」






「なんや瑰竜やんけ…

んん?お前さんはもしかして彩花か…?」


私の言葉を遮り登場したのはいつかの川で出会ったあのカッパだった…




「助郎( スケロウ )!!久しぶりじゃのう」


「本当じゃなぁ~!!」





瑰竜と助郎と呼ばれるカッパの会話を聞きながら 内心焦っていた。


私は何を言いかけていたんだ?

私は貴方と友達になったつもりはない…と?


妖怪といってもまだ子供 。

そんな子に私は酷いことを言おうとしていたの?




「彩花?…何、ぼーっとしてるんだ?」






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