さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―




「最近増えてきてるんだよ、ああいうやり方が。」





しゃがみこんだ私の目線に合わせて、沖田さんはそっと教えてくれた。





悲しそうな、その瞳。





「長州の者とはやり方が違うから、誰の仕業かわからないんだけど…。」





そんな…。




いくらそれを止めようとしても、犯人の目星がつかなければどうしようもない。





怖い。




思わず現実から目を反らしたくなる。





覚悟は決めたはずなのに。





どうしても揺らいでしまう。





「大丈夫だよ。」





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