さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
「原田さん、私の前歩いてね。」
「ああ!?なんで俺が・・・!」
「私、一応女の子だよ!」
断言は出来なくて、“一応”を付けた。
そんな私を見て、ふっと軽く笑う。
「じゃあ、隣歩こうぜ?」
優しく微笑む原田さんに、私はこくんと頷いた。
「それじゃ、行ってきます!」
原田さんが勢い良くみんなに手を振って、私達は森の中に進出した。
「結構、暗いですね。」
さっきまでは月明かりがあったけれど、いざ森に入ると本当に闇の世界。
柳が月明かりを遮って、漆黒の闇の世界を作り出している。
────ザワザワ
「ひゃっ!?」