さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
あの日の原田さんの顔が、今だ忘れられない。
あんな青に満ちた顔、忘れられるわけがない。
「あ、あの・・・」
駄目。
呼び止めても、言葉が落ちない。
「そんな面すんなよ。」
────ドキン
どうしようもなく切なくなる。
ぽんぽんと、そっと触れられた頭から原田さんの体温が伝わってくる。
こんなにも温かい。
「この騒動が終わったら、ちゃんと話がしたい。俺も全部、話すから。」
ポツリ、言葉が降ってきた。
このままの関係は嫌だと言っている。