さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
この緊張感。
心地良く感じるのは、私が狂ってきた証拠なのかな?
「お前、女か?俺らも随時舐められたもんだな。」
「それを判断するのはまだ早いんじゃないかしら?」
挑発すればいい。
この二人の意識を私に集中させれば、沖田さんが古高を捕らえることが出来る。
じりり、距離を縮める。
「なかなか良い女じゃねえか。今降参して俺の嫁に来るなら、見逃してやるぜ?」
どこからそんな余裕が生まれるのかしら。
その余裕も、一瞬で消えるのよ。
「貴方の姓をもらうくらいなら、いっそ死んだ方が良いかもしれないわね。」
「こ、コイツ・・・!二度目はねえぞ、やっちまえ!!」