さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
慎重に質問を選ばなければ。
私は本意など、知らない。
けれど、それを知っていることにしなければならない。
「貴方の目的は何?」
新政府軍の、とは聞かない。
古高自身の目的を聞くのに、差し支えはないだろう。
「俺は新しい時代を望んでいる。江戸幕府は、もう古い。だからあの計画にも賛成したんだ。」
あの計画?
翼から教えてもらった歴史を、必死に思い出そうとしてみるけれど、どうしても思い出せない。
思い出せそうなんだけれど、あと一歩のところで手が届かない。
確か、新政府軍の計画は・・・
思考回路が繋がる。
わかった、思い出したわ。
同時に物凄い衝動で冷や汗が垂れる。