さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―




慎重に質問を選ばなければ。





私は本意など、知らない。




けれど、それを知っていることにしなければならない。





「貴方の目的は何?」





新政府軍の、とは聞かない。




古高自身の目的を聞くのに、差し支えはないだろう。





「俺は新しい時代を望んでいる。江戸幕府は、もう古い。だからあの計画にも賛成したんだ。」





あの計画?




翼から教えてもらった歴史を、必死に思い出そうとしてみるけれど、どうしても思い出せない。





思い出せそうなんだけれど、あと一歩のところで手が届かない。




確か、新政府軍の計画は・・・




思考回路が繋がる。




わかった、思い出したわ。




同時に物凄い衝動で冷や汗が垂れる。
< 150 / 186 >

この作品をシェア

pagetop