さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
「なんやお前。それ、誉められとんのか、汚されとんのかわからんで。」
腹が痛い、と転げ回る丞からはさっきの真剣な趣は全く感じられない。
なによ!
素直に謝った私が馬鹿みたいじゃない!
途端に恥ずかしくなって、フンとそっぽを向く。
「ははっ。悪かった悪かった!まぁ、変態なのは事実やから。」
ニヤリと口角を上げる。
「最低!!」
変態オーラ丸出しの丞に向かって、全力であっかんべをした。
さっきのは錯覚だわ。
本当はただの変態、変態、変態!
心の中で気が済むまで唱えた。
「そんな顔すんなや。可愛い顔が台無しやで?」
「うるさいっ!」
いい加減、この絡みはやめてほしい。
完全に馬鹿にされてる。
じろりと、丞を睨みつけてやった。