さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
局中法度
「あー、疲れた!」
くたくたになりながら、縁側にドサッと腰かける。
幹部会とかの後は、妙な緊張が解けて一気に疲れが落ちてきて気分が悪い。
でも、頑張らなきゃな…。
受け取った冊子を捲ってみるけど、筆で書かれた文字は読み取るのが精一杯。
とてもじゃないけどこんなに沢山の量、読み切れそうにもない。
「はぁ~…。習字とか習ってたら、私もこんな字が読み書き出来たのかな…。」
そんなことさえ考えてしまう。
「…ん?」
何?
ごそごそと茂みが動いている。
新選組の人は誰もいないはずだし、もしかして…辻斬り!?
サーッと体温が奪われていく。
「おいで。」
「きゃあっ!?」
突然背後から声がした。
私このパターン多いなぁなんて考えながら振り返ると、斎藤さんが優しい笑みを浮かべて手を差し出していた。
こ、この展開は一体!?
斎藤さんがあまりにも優しい顔を向けてくるから、私は手を差し出そうとした。
「にゃー」