さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
そういえば。
ハッと思い出して周りを辺りを見回す。
確かに、そこには綺麗なシルエット。
無事合流できたんだとほっと胸を撫で下ろした。
原田さん。
池田屋事件が終わったら、疑問だらけの関係に決着をつけようと約束した。
―――――明日。
明日、原田さんのもとへ行こう。
遠い背中に向かって問いかけると、原田さんがふいに振り返った。
昇り始めた朝日に照らされた、あまりにも澄んだ笑顔で。
原田さんはもとから美形だから、余計に綺麗に見える。
原田さんは、もうどうするか決めているんだろう。
そっと微笑み返して、原田さんに背中を向けた。
炎々と照らす朝日にキラキラと。
決闘の次の日の朝は、すがすがしかった。
―――――池田屋事件、終幕。