さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
「ちょっと、やめてください!」
慌てて2人を止める。
勿論、2人とは永倉さんと藤堂さん。
この人達はどうして毎度、こういうタイミングで出てくるのかしら?
「いいじゃないの。」
いやいや、良くないでしょ。
ね、斎藤さん。
と思って斎藤さんを見ると、案の定硬直してしまっている。
じ、純粋にも程がある!
この人はどれだけシャイなのか計り知れない。
「一体、何しに来たんですか?」
なんとか話題を変えなきゃ、と思って永倉さんに尋ねる。
すると、永倉さんは忘れてたと言わんばかりに手をパチンと叩いた。
「お前に教えとこうと思って。」
「何をですか?」
突然真剣な顔になったから、何を言い出すのかと思ってびくりとした。
教わることなら、さっきの概要確認の場で全部聞いたはず。
一体、何のこと?と思いながら永倉さんが口を開くのを待つ。
「局中法度。」