さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
「それじゃ、これだけだから。」
私の横に胡座をかいて座っていた二人はよいしょ、と立ち上がった。
「・・・。」
斎藤さんも無言で立ち上がる。
じゃあな、と私に手を振って、三人は屯所の中へ戻っていった。
・・・あれ?
斎藤さん、シロを連れて行ったような…。
「ぎゃあああ!斎藤、こっちくんじゃねえ!!」
や、やっぱり。
斎藤さんって無邪気なところあるんだ、と思うと思わず笑ってしまった。