さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
「京の一角に住みついて、何やら密会を開いているらしい。長は古高 俊太郎だ。」
土方さんが淡々と話を進める。
ふるたか しゅんたろう。
初めて聞いた名前に耳を傾ける。
日本史のテストで取り上げられる名前でもなかったから、そんなに有名な人ではなかったのかな。
「そこで、山崎。それから島田。お前らには古高の居地を確かめてほしい。」
「承知しました。」
島田さんは、幹部で集まったときによく見る顔。
この様子から行くと、多分烝と同じ役職なんだろう。
「長州・薩摩藩の話はここまでだ。ここから組の概要を確認する。」
組の概要…新選組の方針のこと。
壬生浪士が新選組に変わってから、色々と変わったところがあるみたい。