さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―


やだ、やだ、やだ。




「嫌ッ!!」




どん、と原田さんを突き放す。




なんで?どうして?




「・・・わりぃ、つい。」




つい、じゃないわよ。




ついキスをする人がどこにいるっていうの?




「本当に悪い。まさのこと言われて、お前がどっか行っちまう気がして・・・。」





原田さんは深く頭を下げる。




謝っただけで許されるとでも思ってるの?




でも、どうして?



私には、原田さんを責めることが出来ない。




原田さんは私を通してまささんを見ている気がして。



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