さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―





「松本先生をここに呼んでくるので待っていてください。」





「だから、俺は・・・」




「バレなきゃ良いんですよね。」




にっこり、笑う。




ここでの診察なら誰にも露見することはない。




あとは松本先生を口止めすればいいだけの話。




「大丈夫ですよ。うまくやりますから。」




それが沖田さんの為になるのなら。




沖田さんはそんな私を見てふうっとため息をつく。





「まったく、あずには適わないよ。」




優しい瞳。




原田さんが私を通してまささんを見ていたものと同じ、温かさ。




「きゃっ!?」




な、なななななに!?




突然、沖田さんに引き寄せられる。



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