さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
肝試し
肝試し
「沖田さん…」
じっと見据える。
まっすぐに、揺るがない瞳。
この強さに、私は惹かれたのかな。
時間なんて感じさせないくらい、私たちにはゆっくりとした空気が流れていた。
ずっと、こうしていれたらな。
「あずちゃんと総司さん、そういうことだったんだ。」
「!?」
その声でパッと振り返る。
ま、マズイ!
「確かに姉のあたしからしても、あずちゃんだったら義理妹にしても文句はないさぁ。」
ニタニタと不屈な笑みを浮かべる二人組に、思わず冷や汗が垂れる。
「聞いてないよぉ~?」
「どういうことなのさ~?」
ああ、本当に嫌だこの面子。
つくづく運がない、と思いながらがっくしと項垂れた。