さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
「総司さん、あずみちゃんと出来ていたんですか?」
「ほら、血を分け合った姉弟だろ!言ってみろ!」
じりじりと迫りよる二人。
こういう時ばっかり息を合わすものだから腹立たしい。
いつもこうして仲良くしていればいいのに。
案の定、沖田さんは苦笑いしている。
もう、早くどこか行ってほしい。
恥ずかしさに俯いていると、ますます二人のからかいはヒートアップしていく。
「二人して照れちゃって、いいなぁ!まさも早く左之ちゃんと…」
「あたしも、いつかはさい…っと、危ない危ない。」
今、斎藤さんとって言おうとしたよね。
「ね、姉ちゃんは一くんに惚れてるの?」
沖田さんがうまいこと話をそらす。
さすがです、沖田さん。
ホッとしてため息を一つ落とす。