さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
「…ぐるじ…」
「ガードが甘いんだよ。」
聞き覚えのある声と共に苦しさが和らぐ。
「…けほッ」
冗談じゃなく死ぬかと思ったわ。
まったく、この人には本当に見かけによらずすることが幼稚なんだから。
「いい加減にしてくださいよ、原田さん。」
「わりぃわりぃ。つい、視界にお前が入ったら首を絞めたくなっただけだ。」
首を絞めたくなっただけって…。
思いもよらない言葉に冷や汗が背中を伝った。
…とでもいうところなんだろうけど、私たちの関係はそんなことすら許されるくらい深いもの。
唯一無二の親友。