さよなら、いつか。②―幕末新選組伝―
「そうだな。ここ一辺は肝試しに最適な場所がたくさんあるぜ。」
原田さんもすっかりノリノリ。
「俺もやりたいな。肝試し、結構好きなんだ。」
沖田さんまで!
どうしよう、こんな場で行きたくないなんて言えないよ。
「一くんは?」
そうだ、まだ斎藤さんの意見を聞いてない。
斎藤さんだったら行かないって言うはず…。
私は最後の砦に希望をかけた。
「…行く。」
えええええ!?
あの斎藤さんが!?
それに、なんだかウキウキしているのが目に見える。
口元がいつもよりニヤついて見える。
「あずちゃんは?」
もう…。
もう!
もう!!
「行きます!!」
こうなったらもうやけくそだ。