青く澄んだ空∞
その瞬間
「汐音、大丈夫だったか?」
優しく、そして力強く抱きしめてくれた。
「うっ…ふぇ~」
あまりにも優しくて安心する北山くんの胸で私は泣いた。
「ごめんな。俺が離れるから…。」
顔を上げると北山くんは心配そうに、私のことを見ていた。
「いいの…グスッ。北山くんは、私を
 助けてくれた。本当は私がお礼
 言わないといけないし…グスッ」
「汐音…。ごめんな。」
そう言うと、北山くんは、私をさらに強く抱きしめてくれた。
北山くんから聞こえる心臓の音。
私より速く動いてる…。
きっと、走ってきてくれたんだね。
ありがとう。
しばらく抱き合いながら感じた。
私、北山くんのこと好きになったんだ…。
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