伝わるコトバ


『先輩!!悠センパイ!!恭弥センパイ!!浩次センパイ!!みんなでお昼食べましょーよッ♪』

昼休みになると、夏美は俺達の教室に来る。

律儀に悠の彼女の雪ちゃんと恭弥の彼女の晴香と浩次の彼女の香奈子も誘って。

ちなみに雪ちゃんは夏美と同じクラスの友達で、晴香は夏美の女バスの先輩。
香奈子は俺達と同じクラスだから毎日教室に来る夏美とは仲がいいらしい。

だから俺達はいつも昼飯をみんなで集まっている。
いつのまにか中庭の大きな木の下でみんなで大騒ぎしながら昼飯を食べるのが日課になっていた。


「先輩!!今日卵焼きがうまくできたんです!!食べてみて下さいっ♪」

俺の弁当に綺麗な卵焼きが乗る。

「夏美ちゃんにしてはジョーデキじゃね?」

「今日は香奈子先輩が朝家に来て手伝ってくれたんです☆」

「…美味い。さすが香奈子だな!!」

「え!!せんぱーい(泣)」

「今日は夏美ちゃんがほとんどやったんだよ。あたしは卵を割ってあげただけ☆」


「卵の殻がはいってない卵焼きは久しぶりに食った」

「さすが夏美ちゃんww」

みんなが夏美をからかうと、夏美はふてくされるフリをした。


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