グッバイマイオールドフレンド
「彼が、はなす病気は、骨髄移植をうけなければ治らないものでした。わたしは、な
んとかしたい、なんとかさせてくれと思いました。
わたしに、ドナー登録をすることはできません。
そこで、みなさんのおちからを、お借りしたいとおもったのです。
実は、青日会を開いていただいたのも、わたしのわがままからでした。あらゆる支援
をお願いしたいと、すがる思いでした」

「俺たちに、できることなら、なんだってやります」
加藤がたちあがった。
「おれも、およばずながら」
いつのまにか来ていた、カズッちょが、加勢する。誰もがそれに賛同した。

「皆さん、ありがとうございます。しかし、郎三くんは、、」

中沢の顔色がかわる。

「先日、お亡くなりになられました。
 会場に、このような幕を張ることは、縁起でもないとおしかりをうけることを覚悟で
本日はのぞみました。
わたしのせめてもの償い方を皆さんにおしつけるのは、おかしいと思うかもしれ
ませんがどうかご理解いただきたく思います」

中沢はしばらくじっと目を閉じていた。その表情は、まるでこう祈っているようだった。

グッバイ、マイオールドフレンド

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