海のみえる街
ん…
目の前の人、だれ…?
女の子かな…?
目が青い… 海の色だぁ…
「あんた。店もう閉まってるけど、いつまで寝てんの?」
え!?
顔からサッと眠気が消えて腕時計を見ると6時を過ぎていた。
「え!?すいません!!」
「あ。きぃちゃん起きたね。なかなか起きないからちさちゃん帰っちゃったよ。」
「すいません!今すぐ帰ります!」
私はカウンターにお金をおいて荷物をとった。
「嵐さん!甘いカフェラテ、ごちそうさまでした!またきます!」
「あ!きぃちゃん!ひとりじゃ危ないよ!!
タマ、おまえ送ってあげて。」
「えぇ…?」
「文句いうな。居候の分際で。かわいい女の子ひとりじゃ危ないだろ。」
「いいけど、この人チャリできたんだろ。俺、バイクだもん。」
「そこにあるメット使っていいから送ってあげろ。きぃちゃん、自転車明日にでも取りにおいで。」
「あ、はい。でも…いいんですか?」
「いいよいいよ~!な?タマ?」
「その猫みたいな呼び方やめろ!
……はやくいこ。」
「は、はい。」