海のみえる街
言われたとおり腕をまわすと思ったよりも広い肩幅と背中。

やっぱり男だ…

そして、白いシャツからふわりといい臭いがした。

ん?この制服って…


「…あ。」

「今気づいた?俺と高校一緒だよ。ちなみに同学年。」


「え、ほんと!?クラスは?」


「1のC。」

「同じ階だ。わたし1のE。」


「へえ、じゃあ龍太郎と一緒か」


「うん。たっちゃん一緒。」


「たっちゃんとか呼ばれてんの?あいつ!」

「いや、たぶん私だけ呼んでる。」


「ぷはは!たっちゃんかよー!おもしれぇ。」


「そんなにおもしろいかな。あ、つぎの角を右に曲がったら家です。」


「くくっ!はいよー」


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