海のみえる街
「わかった。いいよ。ただし、綺麗に描いてね?」
私の返事に環は嬉しそうな顔をして頷いた。
「じゃあさっそく今日の放課後…あいてるか?」
「あ。今日もちさと嵐さんのカフェに行く約束したから…」
「じゃあそれが終わったあとでいい。月野がよければだけど…」
「うん。いいよ。」
そう約束して私は教室に戻った。
教室に戻るとちさとたっちゃんが静かにご飯を食べていた。
よくみるとたっちゃんはツンとしていて普段とあまり変わりないがちさは眉間にシワをよせてとても怒っているのがすぐに分かった。
「た、ただいま。どうしたの?ふたりとも。また喧嘩したの?」
「知らねえー。こいつが勝手にキレてるだけ。俺ちょっと飲みもん買ってくるわ。きぃ、こいつの機嫌なおしといて。
俺じゃ手におえんわ。」
「え?うん。」
たっちゃんは大きなため息をついて教室からでていった。