今でも君を愛してる…

「…………………」

二人の沈黙が続く。

私は、悲しかった。
辛かった。
その場で泣きたかった。

でも、明美に心配かけたくなかったから、今にも溢れ出しそうな涙をグッと堪えて『ぁりがとぅ。』
それだけ言って走って自分の教室へ行った。

そんなことしたって、明美は七海の異変に気づいていた。


教室へ行くと、いつもと変わらず千夏が私より早く来ていて「おはよう!」と言ってきた。

千夏は家が私の家とは反対方向のため、帰りだけいつも途中まで一緒に帰ってた。

だから、私に何があったかなんて知らない。
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