*心に咲くあの花の名前*【短】
─翌日─


俺はいつもの公園に行く。

今思えばあの時、待ち合わせ場所を
決めるのを忘れていた。


なんの自信があって来たのかは
自分でも分からない。


「ヒローっ!!」


するとやっぱりミズもここに来た。

「よかった、ここに来て」

「うん、ごめんなさい」
「勝手な事ばっかりして」

「いいよ、ホラ行くぞっ」


俺はミズの手を引いた。

真夏の暑さも溶かしてくれそうに
ミズの手は冷たかった。

でもその冷たさが心地よかった。


*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*

「バスはー・・・11時半か」
「それまでどっか休む?まだ30分あるし」

「はいっ、どこか行きましょう」


30分もその場で立ってたら熱中症になるっつーの。

でも、ミズは本当に楽しそうに笑っていた。
だから俺も嬉しかった。

< 10 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop