俺が唯一愛した女 (1話から公開開始)


どう言い訳するか…



まあ今更どうこう考えても
状況変わりゃしねえけどさ



色々考えながら渋々店のドアを開ける



「優斗!!!!!!!!」



店のドアを開けたと同時に
響き渡る琢磨サンの声。



『あー、久しぶり… 』



「久しぶり…じゃねえよ!突然行方眩まして…お前は一体何考えてんだ!!」



俺の顔を見るなり大激怒する琢磨サン



『あ…』



そりゃそうだよな
怒られて当たり前



俺は暫く琢磨サンの説教を聞いていた



『……。』



本当の親以上に俺の事を
心配してくれる琢磨サン



嬉しい様な照れくさい様な…



「で、優斗はこの先どうするつもりだ?」



琢磨サンが聞いているのは
おそらく進路の事だろう。



『働く』



俺は琢磨サンの質問に迷わず即答



「そうか…」



優しく穏やかな目…
琢磨サンはそれ以上何も言わなかった。

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