俺が唯一愛した女 (1話から公開開始)
『なあ、俺の女イジメて楽しい?』
優衣を虐める女達は驚いた顔で俺を見る。
「あ、優斗君違うの!ちょっと皆で遊んでただけだよ、ねー?」
「そうそう!私達友達なのに虐めるなんて有り得ない…話してただけ!」
「優衣、そんな所で座ってたら制服汚れちゃう… 大丈夫?ほら立ってー!」
解りやす過ぎだろ… 必死で言い訳する女達を俺は冷めた表情で見つめる。
「優衣、ほら手出して…」
女達の中でリーダー的存在の女は俺の顔色を伺いながら座り込む優衣に左手を差し出す。
優衣は何も言わず下を向いたまま
「…優衣、無視するの?」
女は差し出した手を引っ込め、わざとらしく涙目になれば、私は可哀想アピールをし始める。
『優衣、コイツ等と話してただけか?』
俺は女達を無視してしゃがみ込み、黙り込んだままの優衣に直接問いかける。
「……。」
優衣は下を向いたまま
無言で小さく頷いた。