俺が唯一愛した女 (1話から公開開始)


昼休み終了の


チャイムが鳴り響く頃
俺と優衣は屋上に居た。



「……。」



優衣はずっと
下を向いたまま話そうとしない。



学校で俺と話せない
理由はアイツ等か?



聞きたいけど聞きづらい…



『優…』



「ごめんね」



先に重い沈黙を
破ったのは優衣。



「も、もう大丈夫!」



そう言って


顔を上げた優衣は
俺に笑顔を向けた。



『……。』



作り笑いの笑顔を。



『…ごめんな』



何で俺は気付けなかった?



謝るのは俺の方…



毎日一緒に居るのに
気付いてやれなくて



守ってやれなくてごめんな。



「…何で優斗が謝るの?」



きょとんとした顔で
俺を見つめる優衣。



その時



タイミング良く突然
優衣の携帯が鳴った。

< 44 / 115 >

この作品をシェア

pagetop