俺が唯一愛した女 (1話から公開開始)


優衣は


グループ別で着信音を
着うた設定にしている



なのに


今鳴っているのは
普通の通常着信音。



優衣は携帯を一瞬見て


電話を切りポケットに
そのまま直そうとした。



『…出なくていいのか?』



「いいの!」



優衣の顔色は青ざめて
肩が小さく震えている。



『……。』



もしかして、またあの女共…気になった俺は優衣から携帯を取り上げる。



「駄目、返して!!」



鳴り止んだ携帯の



着信・メール履歴を見た
俺は完全に言葉を失った



毎日かかって来ているのか



着暦は知らない番号で
埋めつくされていて…



「優斗見ないで!!!」



そしてメールの内容は
全て優衣に対する中傷



"死ね"



"ブス"



"消えろ"



"別れろ"



優衣は


慌てて俺から携帯を取り上げ
涙を堪えながらまた下を向いた。

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